3/31 「野中」


今日で今年度の卒業する子は最後だった 

施設ができたときからいる

いわゆる初期メンバーの女の子

これからが大変なんだ。ほんとに

がんばれ。心から



4連勤が終わった

4月からはもう入らないし

いよいよもう入ることもないだろうから

今日が全部の最後だったのかと



失語症と言って
言葉がうまく出てこない病気を持っているおじいちゃんと散歩に行った


言葉は出なくても声は出る
顔を見てそのときのことを考えれば
だいたいはわかる、そういうものだ

どんなに巧みな言葉を用いても
意思を通じあわせる気持ちがなければ
あんまりわからん、そういうものだと思ってる


散歩している途中で
絶望的な景色に出会った
灰色の空と灰色の建物
人の気配はなくて
高い雪
「荒廃」の2文字が頭にバーンと浮かんだ

しばらく"絶"景が続いていて
悲しいとかではなく
びっくりしてしまった

でも10分ほど歩いて
それを覆う景色に出会った
少し空も晴れていて
これが希望か〜
なんて考えた

そのときの気持ちなんて
もう2度とわからない
言葉にもできない
知りたいのに


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退屈な毎日を送る主人公が
或る日突然 異世界に置かれて
びひりながらも
なんだかんだ実は救世主的な存在で
色んな出会いと別れを通じて
本当の意味で強くなって
大きな悪と戦って平和を守り抜く
系のベタな話が大好き